■「良いストレス」「悪いストレス」って誰が決めるの…?
友達にも「良い友達」と「悪い友達」がいるように、ストレスにも「良いストレス」と「悪いストレス」があります。
ですが、いったい誰がこの「良いストレス」と「悪いストレス」を決めるんだと思いますか…?
例えば、新しいことへの挑戦は必ずストレスを伴います。
しかし、目標に向ってがんばろうとする意欲や気持ちの高まりは、「やりがい」となってエネルギーに変わっていきます。結果的に、たとえそれがうまくいかなかったとしても「何が足りなかったのだろうか…」「どうしてそうなったのか…」「次はこうしよう…」といった感じ方や考え方は、その人の学習効果となり、自己成長をしていく手段に変わっていきます。
「良いストレス」とは、このように自分を高めていく過程に、良い刺激となっていく、ということです。
一方、「悪いストレス」とは、様々な出来事のなかで、「やらなくてはいけない」「がんばり続けなくてはいけない」と自分自身を追い込み、無理をした行動を続けた延長線に生じるストレスです。
その状態を続けていくと、心は悲鳴をあげ、やがて、そのサインが身体に表れて、倦怠感や不眠など…色々な症状に繋がっていってしまいます。
■カゴに入れられたネズミ
ここで、ストレスに関する有名な、興味深い実験をご紹介します。
カゴに入れられたネズミ、輪の中をクルクルと可愛らしく走り回っている光景をよく目にします。
このネズミは、自ら勝手に走っている分には、1日8キロメートル走り続けても特に異常は起こしません。
けれども、そのネズミを自分で走らせるのではなく、こちらが動かした輪の中を強制的に走らせると、2キロメートルの時点で高血圧を起こしてしまいます。これは、ストレスが原因で生じる反応だと言われています。
自らの意思で走るネズミは8キロメートルを走ることができても、意思とは無関係にむりやり走らされてしまうと、2キロメートルの時点で具合が悪くなってしまう…。
言い換えれば、自発的な行動は、やらされる行動の4倍もの力が発揮できる、とも言えますよね。
もうお分かりの通り、このことは、もちろん私たち人間の気持ちと行動にも関係します。
それは、他者からの指示から動かされるだけに限らず、自分に対しても強迫的な気持(~しなければならない)が強まって行動している状態は、輪の中を走らされているネズミと同じ状況を作りだしてしまうということです。
自らが自らを強制的に走らせ続け、辛い状態へと導き、悪いストレスへと陥ってしまうのです。
こうした状況を招かないためにも、自分自身が意識をして自分の心と向き合い、心の声に耳を傾けることがとても大切です。 「自分は今、輪の中を走らされているネズミのように、自分が自分を強制的に走らせてはいないだろうか?」…と。
■気がついた時は…どうする?
もし、「自分は今むりやり走らされているな…」と気が付いた時には、どのような対応をすれば良いのでしょう…?
その時の状況にもよりますが、「走ることをやめる」という選択肢を取れない場合も多いと思います。
そもそも、気がついて走ることをやめられるような状況だったら、そんなに悩んでもいないですしね…。
ここでの対応は本当に千差万別ですが、まずは「このままでは良い結果には繋がらない」ということを自分自身しっかりと心に留めることが重要です。
そして、「じゃあ…結果を出すためには、今は何をしたらいいのか…?何をしたらいけないのか…?」ということをなるべく具体的に整理することが重要です。
大切なことは、焦らないことです。
焦りや不安は思い通りにならなくなってしまったり、見通しの立たなくなった状況下に生じる感情です。段階的な目標を立て、無理なく進んでいくことで、必ず見通しが立っていくものです。
誤解を恐れずにいうと、時には「開き直る」ことも重要です。
開き直るということは諦めることではありません。
辛い状況の中では「今はここまでで“良し”としよう!」と自分を許す気持ち、認めてあげる気持ち、開き直る気持ちをもつことです。
輪の中を走らされるネズミにならないために、常に心と身の状態に気づき、その上で、気持ちを上手にコントロールしていくことが大切なんだと思います。
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